孤島の結束
ロックオン7
 俺の目の前には、死んだはずの可奈子が血だらけのまま立っていた。


「いっ、生きてたのか?」


 すると、食う事しか頭にない、死んだはずのメス豚がニヤニヤしている。

 何でだ? 幽霊なのか? 幽霊なんて信じちゃいないが、これはどういう事なんだ?

 すると、ガサっと音が聞こえて、可奈子の後ろから、新たに死んだはずのマジタニと双子のケンとマサ、松島悟とひとみの六人が血だらけの姿で現れた。そして、可奈子と同じ様にニヤニヤしている。

 俺は呆然として何が何だか分からなくなり、苦手な血を見た事も手伝って、吐き気は激しさを増していった。

 俺は、ついに頭がおかしくなったのか?


「そこまでだよタイ米」


 松島悟がそう言った。


「ハハハハハ! バカな男ねぇまだ分からないの?」


 ひとみが悪魔の様な顔をして、俺に言った。

 俺は驚きのあまり口をパクパクしている。


「ハハハ! タイ米って相変わらずバカな男!」


 ひとみは、いつものひとみではなく、まるで竹山彩の様な女王気取りの始めて見るひとみだった。


「まだ気付かないの?」


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