孤島の結束
「全て計画は私が立てたの! ハハハハ! 面白かった〜! あんたを庇うのは私とマジタニの役。そうすればあんたは油断するでしょ! 本当は彩と田中を殺し、タイ米に罪をなすりつけるはずだった。でもあんたが彩と田中を殺したおかげで少し計画が狂っちゃったなぁ。あんたが廊下で見た人影ね、あれ私! 私が手紙をドアに挟んだの。そして、悟が犯人じゃないかと疑う様に仕向けた。ケンとマサが喧嘩してバラバラになったのも全部お芝居! 死体を血だらけにメイクしたのは、昔からタイ米が血を見るの苦手だった事みんな知ってるからねぇ。そうすれば、死体に近づく事も出来ないと思ったの。いくら特殊メイクしてるからって、近くでじ〜っと見られたらバレる可能性だってあるから、でもタイ米が血を見るの苦手で良かったぁ。クライマックスは全員が生きていたってわけ! 彩と田中以外はね!」


 まるで別人のひとみは俺を自殺に見せかけ本気で殺す気だと思った。

 ちきしょう! ちきしょう! こんな豚野郎どもに殺されてたまるもんか!

 でも待てよ、こいつらだって、この島から出る手段はないはずだ!


「お前らも、俺を殺したって、島から出られないだろって言いたそうな顔してるな〜」


 マジタニが俺の考えを見抜いた。


「そんなバカな計画立てる事しねぇ〜よ! 何せ一番頭がイイひとみの計画だからな!」


 双子のケンとマサが声を揃えて言った。


「当たり前でしょ! タイ米、私達はね小型のモーターボート隠してたの! もちろん、あんたにバレない様にね! 死になさい! タイ米!」


 全員で俺ににじり寄って来た。

 俺がこいつらを殺すはずだったのに、ちきしょう! 許せねぇ。

 後ろはもう海だ…。俺がゲームオーバーかよ!

 ちきしょーーーーーーーーー!

 ドンっ!!!


「うわぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」


 バシャーーーーーーン。

 俺は崖から真っ逆さまに荒れ狂う海に落ちて行った。

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