空が青いって誰が決めたの?
いつもの扉をあけると
一人ぽつんと座っている


「貴方きてたんだ」


「貴方じゃない」



いつのまにか私は優水 渚が目の前にいた


「貴方の方が呼びやすい



「いい加減呼ばないと、
キスするよ?」



迫力に負けた、目の前にいるから怖い


「渚でいいんでしょ
どうでもいいけど」



腰を渚の近くに落とした
渚も私の近くに腰を落とす



「君の名前はなんていうの?」


「なんで渚に教えなくちゃならない、名前なんてどうだっていい…。」



不機嫌にそう言った
名前なんて聞いてどうする



「どうでもよくない、教えて」


「竜宮 瑞葵」



そっと独り言のように
いい名前だねといってくれた


「答え見つかったの?



「まだいい答えがない」



あんまり期待はしないけどね視線を空に移す



「それより瑞葵は好きな人とかいないの?」



いきなりの呼び捨てになぜか心臓がとび跳ねた



「いない…退屈なだけ」



わざと私は渚の好きな人を
聞かなかった。
どうせいないと答えそうだったから



「瑞葵は太陽と月どっちが好き?」


「そんなの月に決まってる」


同感といってくれた。


でも渚はきっと答えを探し出せることはないと思う



こんな時間もいつかは終止符を打たれる
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