空が青いって誰が決めたの?
立ったままいいたいことを
叫んだから



そこらへんに座った
渚は飲み物を用意してくれた



「言えよ…酷く扱わないし
捨てたりしない」


「なら聞いて…また…渚…
お前もまた嘘と裏切り平気でする人だと思った…。」






雨がぽつぽつ降りだす
私の気持ちを察してくれているようで





「本当にごめんな」




首に絡まる渚の腕、ギュッと掴みたい





「綺麗な心、痛めつけられたんだよな」




語りかけるように、耳に心地よく入ってくる




「瑞葵…」





首にかかる重さはなくなり




首にくすぐったい感覚がはしる




「ゃ…痛」





鎖骨に痛みが生じた
吸い付くように渚の唇は動いている




「ごめん…跡つけた」





………好きでもないのに
やっぱりこいつも性欲という



欲に負けてしまうんだ




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