takaramono

彼の部屋

「ふ~ん。簡単に家行っちゃうんだぁ。」

冗談交じりで言ったハル君の言葉がズキンと胸に突き刺さる。


またあたしの中の変なプライドが現れる。

「じゃあ帰るよ。」

思ってもいない言葉を吐き捨てる。

「冗談だよ。うそうそ。ごめん。おこった?」

………正直、こう答えがくることを想定して言葉を吐いた。



あぁ。

やっぱりあたしは最低だ。

変な所で恋愛慣れしている。



ハル君の目にはあたしはどう映っているのだろう。


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