takaramono

玉子焼きの事情

ナント彼らは年を誤魔化していた。

ハル君が24で正登君が25だった。

ウワテであった。


それから何日も経たずに
ハル君から電話がきた。


『何してるの?』

『テレビ見てたよ。そろそろ夕御飯かも…』

『俺んち今一人なんだ。
俺玉子焼き作りたいんだけど卵買うの付き合って!』

意味不明。

この人、変。

誘ってるの何?

単にご飯が食べたいだけなの?

『分かった行くよ。』



あたし別に卵買いたかったわけじゃない。

お腹もすいてなかった。

ただ一人でいたくなかったんだ。


誰かと一緒にいたかったんだ。


一人の時間が怖かった。
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