Expansion-エクスパンション-
*ナナン・セリオル
女は周りに無数の光る球体をちらつかせた。あれが一斉に襲いかかってきたらさすがの俺もヤバいな。と白銀は苦い表情を浮かべる。
「仕方がない……」
つぶやいた瞬間──無数の光る矢が彼に向かってきた。
「!?」
舗装された地面は大きく砕かれ風が舞い、激しい攻撃に土煙が視界を遮(さえぎ)る。
「……」
煙が風に運ばれ女が白銀のいた場所に目をやる。
「! さすがね」
彼の周囲1mには円形に形作られた線が描かれ攻撃が当たらなかった事が窺(うかが)えた。
その右手は、スラリと女性を思わせる手に変化している。防御していた腕を降ろし白銀は女を睨み付けた。
「ライナ、俺に敵わない事くらい知ってるんじゃないのか?」
「……」
女は冷や汗を流す。確かに勝てない相手だと知っていた。
それでも勝算はあったのだ。
「仕方がない……」
つぶやいた瞬間──無数の光る矢が彼に向かってきた。
「!?」
舗装された地面は大きく砕かれ風が舞い、激しい攻撃に土煙が視界を遮(さえぎ)る。
「……」
煙が風に運ばれ女が白銀のいた場所に目をやる。
「! さすがね」
彼の周囲1mには円形に形作られた線が描かれ攻撃が当たらなかった事が窺(うかが)えた。
その右手は、スラリと女性を思わせる手に変化している。防御していた腕を降ろし白銀は女を睨み付けた。
「ライナ、俺に敵わない事くらい知ってるんじゃないのか?」
「……」
女は冷や汗を流す。確かに勝てない相手だと知っていた。
それでも勝算はあったのだ。