Expansion-エクスパンション-
*白銀-はくぎん-
「ああ。約2000年ほど前の管制室らしい」
ディランの言葉を聞きながら周りを見渡し調べ始める。確かにどこを押しても小さなレバーを倒しても何の音もしない。
聞こえるのは外の風と踏みしめるガラスの破片や剥がれた床のタイルと崩れた壁のなれの果てくらいだ。
「それじゃ始めるか」
銀髪の青年は右手首を掴みウォーミングアップするように動かした後、両手を機械の上に乗せて集中し始めた。
「……」
その光景を固唾(かたず)をのんで依頼主は見守る。
バチッ! と激しい火花が散った瞬間、起動音が部屋に響いた。
「やった!」
「ふう……」
一息ついて愚痴をこぼす。
「まったく。こんな事は政府でやれよ」
「出来なかったからおまえに頼んだんじゃねぇか」
白銀はその言葉に呆れて溜息をついた。
「連邦政府ともあろう処が民間に頼むほど人手不足か?」
「うるせーな……人手は十分に足りてるんだよ。質だ質。お前が特別なの」
「そうか?」
ディランの言葉を聞きながら周りを見渡し調べ始める。確かにどこを押しても小さなレバーを倒しても何の音もしない。
聞こえるのは外の風と踏みしめるガラスの破片や剥がれた床のタイルと崩れた壁のなれの果てくらいだ。
「それじゃ始めるか」
銀髪の青年は右手首を掴みウォーミングアップするように動かした後、両手を機械の上に乗せて集中し始めた。
「……」
その光景を固唾(かたず)をのんで依頼主は見守る。
バチッ! と激しい火花が散った瞬間、起動音が部屋に響いた。
「やった!」
「ふう……」
一息ついて愚痴をこぼす。
「まったく。こんな事は政府でやれよ」
「出来なかったからおまえに頼んだんじゃねぇか」
白銀はその言葉に呆れて溜息をついた。
「連邦政府ともあろう処が民間に頼むほど人手不足か?」
「うるせーな……人手は十分に足りてるんだよ。質だ質。お前が特別なの」
「そうか?」