Expansion-エクスパンション-
「リャムカ! 白銀を助けるのじゃ。でないと破門にするぞ」

「うっ!? お師さま……」

 老人の厳しい瞳にリャムカはため息をつく。

「!」

白銀に向かっていく男の前にリャムカが立ちはだかった。

「貴様の相手は私だ。いつでもかかってこい」

 決してひるむことの無い屈強な肉体と精神のリャムカに男は少したじろぐ。

 老人はディランに近づき彼を守るような体勢をとった。

「ディラン、お前さんにはこれから起こる事をすぐには理解出来んじゃろう」

「一体、何がどうなってんだ?」
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