あいのうた

宗の彼女

次の朝、昨日のことを思うと体が重くて起き上がれなかった。

痴漢のこと、冬馬のことですっごく怖かった。

でもそれでも2人に会いたかったので、

スカートにキャミとジーンズコートを着ていった。

ダッシュで駅に向かい電車に乗る。

…昨日より遅く乗った電車だから昨日みたいにあわなくて済む。

ホッとため息をついて音楽を聴く。

耳から音楽がこぼれ、周りの人がこちらを見てくる。

音量を少し下げようとしたとき、向こうのギャルたちが

「わーーーッ!あの人すっげぇカッコイイ!」

そして私は振り向くと、宗君がピースしていた。

「宗君!今日は一本遅めだね。」

二カッと笑い髪をくしゃくしゃにした。

「緋芽も、一緒じゃね?昨日も同じだったし」

「昨日は間違えて一本早く乗ったの!」

ぶっと宗君は吹き出し、笑いを堪えてる。

…あたしは恥ずかしくて下にうつむく。

ムニッ

宗君があたしの頬をつまむ
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