あいのうた

……電車から降り、街歩道を歩く。

途中スターバックスに寄り、コーヒーを頼む。

コーヒーは体の中を温かくする。

街歩道を出て、橋をゆっくり止まりながら歩く。

「まだ行っちゃダメェ…。」

侑里…?

辺りを見渡し侑里の姿を探す。

橋下に行って見る。

「んっ…」

そこには宗君と侑里がキスしている光景が目前にあった

2人はわたしのことを気付かずに、

黙々、ネクタイを取る。

宗君は侑里の胸に手をかける。

涙が溢れ出してきた。

大人びた侑里を愛する宗君は見た事無かった。


ザワッ


いきなり風が吹き、今朝宗君がしてくれた髪形は無くなっていった。

髪をなびかせ、涙を風に吹かせた。

あたしはここから立ち去った。



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