偽りの結束
私は用心深い上、方向音痴なので、森の入り口近くで探していたが、みんなは結構奥まで入っていった様だった。
珍しい木の実なんてないじゃない。
少し探しても見つからないので、諦めてテントの前に戻った私は、腕時計を見るとまだ十五分しか経っていなかったが、のんびりビールを飲み始めた。
三十分頃になると、可奈子と和美が続いて戻ってきた。
二人とも手には何も持って居なかった。どうやら木の実は見つからなかったのだろう。和美はふてくされている。
四十分頃になり、透が戻ってきたが、彼も何も手にしていなかった。
そして五十分頃に、マジタニの後を追う様に、息を切らして佐藤高男が戻ってきた。結局みんな木の実は見つけられなかった様だ。
しかし一時間を過ぎても、夫の悟と今日子は戻ってこなかった。
私は嫌な予感がした。悟は几帳面で、時間に遅れる事が嫌いで、方向感覚の鋭い人だ。どうして戻ってこないのだろう?
「今日子も悟さんも遅いですね。俺探しに行ってみます」
透が心配してそう言ったので、私も行く事にした。
すると、マジタニもついて来てくれた。
珍しい木の実なんてないじゃない。
少し探しても見つからないので、諦めてテントの前に戻った私は、腕時計を見るとまだ十五分しか経っていなかったが、のんびりビールを飲み始めた。
三十分頃になると、可奈子と和美が続いて戻ってきた。
二人とも手には何も持って居なかった。どうやら木の実は見つからなかったのだろう。和美はふてくされている。
四十分頃になり、透が戻ってきたが、彼も何も手にしていなかった。
そして五十分頃に、マジタニの後を追う様に、息を切らして佐藤高男が戻ってきた。結局みんな木の実は見つけられなかった様だ。
しかし一時間を過ぎても、夫の悟と今日子は戻ってこなかった。
私は嫌な予感がした。悟は几帳面で、時間に遅れる事が嫌いで、方向感覚の鋭い人だ。どうして戻ってこないのだろう?
「今日子も悟さんも遅いですね。俺探しに行ってみます」
透が心配してそう言ったので、私も行く事にした。
すると、マジタニもついて来てくれた。