偽りの結束
私達六人はこの二年、平和で幸せに過ごしてきた。
この夏、学生時代の様に、久しぶりにみんなでキャンプをしようと決まったのである。
私の夫である悟や双子のケンとマサ、マジタニも仕事上、上の立場に居る人間なので、三日間の休暇を取るにあたって、色々と引継ぎに時間がかかる様だった。
キャンプの場所は、学生時代に行った事がある、某県の村にある大きな湖の側だ。そこは昔たくさんのキャンプ場があり賑わっていたが、現在は不況のあおりを受け、村の過疎化が進み、静かな場所になっているらしい。
貸切り状態かもね、と可奈子ははしゃいでいる。
こうして私達六人は、ケンとマサの車に全員乗り込みキャンプ場へ出かけた。
「キャンプなんて懐かしいなぁ。昔はよく行ったもんだが」
夫の悟も珍しくはしゃいでいた。
「この歳になっても、やっぱりキャンプっていいもんだよなぁ」
マジタニも車から流れる景色を見ながら、しみじみと言った。
可奈子は車の中でも何かしら、淡々と食べていた。
「ひとみも食べるぅ?」
私にクッキーの残り一枚を出してきたが、ここで貰ったら可奈子は後悔しそうだなと思った私は、苦笑しつつ断った。
「いらないなら私食べちゃうね」
結局嬉しそうに食べていた。
この夏、学生時代の様に、久しぶりにみんなでキャンプをしようと決まったのである。
私の夫である悟や双子のケンとマサ、マジタニも仕事上、上の立場に居る人間なので、三日間の休暇を取るにあたって、色々と引継ぎに時間がかかる様だった。
キャンプの場所は、学生時代に行った事がある、某県の村にある大きな湖の側だ。そこは昔たくさんのキャンプ場があり賑わっていたが、現在は不況のあおりを受け、村の過疎化が進み、静かな場所になっているらしい。
貸切り状態かもね、と可奈子ははしゃいでいる。
こうして私達六人は、ケンとマサの車に全員乗り込みキャンプ場へ出かけた。
「キャンプなんて懐かしいなぁ。昔はよく行ったもんだが」
夫の悟も珍しくはしゃいでいた。
「この歳になっても、やっぱりキャンプっていいもんだよなぁ」
マジタニも車から流れる景色を見ながら、しみじみと言った。
可奈子は車の中でも何かしら、淡々と食べていた。
「ひとみも食べるぅ?」
私にクッキーの残り一枚を出してきたが、ここで貰ったら可奈子は後悔しそうだなと思った私は、苦笑しつつ断った。
「いらないなら私食べちゃうね」
結局嬉しそうに食べていた。