主従関係
ホームより両チーム向かい合って整列した。


「「ありがとうございましたっ!!」」




「ふふふ。どうやら勝負は僕の方が勝ったな。」


藤堂がニヤリと笑った。


「うっ…。」


「約束通り、花蓮君の唇は頂くよ。」


ニッと笑みを浮かべた。


「「キャー!!」」

「「イヤー!!」」

「「やめて〜!!」」


藤堂の言葉にファンクラブの子たちが口々に叫ぶ。


「花蓮君、いいよね?」



藤堂は花蓮ににじり寄り、花蓮の顎を掴み、グイッと上に上げた。


花蓮は顔を真っ青にし、瞳にはうっすら涙が浮かんでいた。


…花蓮。

俺が負けたばっかりに…。
花蓮の唇をこんな奴に奪わせたくねー。


バッと土下座をした。


「藤堂、頼むっ!!この勝負、男同士の勝負だ!花蓮には関係ねー、花蓮とのキスはなかったことにしてくれっ!!その代わり、俺が何でも言うこと聞くから!!この通り。」


グリグリと地面に額をこすりつけた。


「ほぅ。何でもだな?」


ピクッと藤堂が反応した。
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