主従関係
夕食を食べにダイニングに入ると、父親と母親がいた。


「あれ?珍しいじゃん!!いつ戻ってたの!?」


仕事で世界中を飛び回る両親は殆ど、家にいない。


さすがに、俺が小さい頃は母親は側にいたが、大きくなってからは、父親に離れたくなくて、父親の仕事にくっついて行った。


息子より旦那を選ぶ、とんでもない母親だ…。


とまあ、両親はいい年してラブラブなんだが…。



「つい、さっき戻ったんだ。」


「直ちゃん、暫く見ない内にまた大きくなったわねぇ。」


二人はニコニコと俺に笑い掛けてきた。


「花蓮ちゃんもまた、綺麗になったね。」


親父は俺と似ていなく、渋い顔を柔和な笑みを浮かべ花蓮に微笑んだ。


「ありがとうございます。」


しかし、花蓮はただの社交辞令とばかりに軽く礼を交わすだけだった。
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