主従関係
「はっ!?帰って来て早々笑えねー冗談!?」


思考が纏まらずにやっと出て来た言葉だった。


「冗談じゃない。製薬会社の本郷は知ってるだろ?あそこの一人娘のお嬢さんのエリカさんと見合いが決まった。」


「ちょっと待てよ。俺…ヤダぜ。そんな知らない女と結婚なんて…」


顔が青ざめてるのが分かった。


「会ったら気に入るはずだから。すんごい美人だから。」



にまらぁと親父がその見合い相手を思い出したんだろう嫌な笑みを浮かべた。


「あなたっ!!」


ムスッとお袋が親父を睨みつけた。
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