主従関係
不安な表情をしていた私に直人様は『安心して。』と言うかのように優しく微笑んだ。



まさか……。



私たちの事言うんじゃ……。



ダメ……。



言っちゃダメ………。




「エリカも随分、直人君の事気に入っているみたいだし。結婚は早くてもいいぞ。」



「あの……。実は僕はエリカさんとは結婚出来ません。」



言っちゃった……



「それはどーゆー意味かね?ウチのエリカだと不満だと言う意味かね?」



本郷様の静かな冷たい声がリビングに響いた。
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