主従関係
「真田先輩大丈夫ですか〜？」


心配そうに如月さんと藤堂先輩が部屋に入ってきた。


「体調、良くなってないみたいだね……。」


「先輩………。早く良くなって下さいね。」



「わざわざ、お見舞いありがとうございます。」


二人が私の身体を気遣ってくれてるのが分かり、とても嬉しかったけど弱々しく微笑むことしかできなった。



「直人先輩も誘ったんですけどね………。何か最近の直人先輩変ですよね？」



如月さんが同意を求めるように藤堂先輩に投げかけた。



「あ…ああ。まあ、こんなことになったんだ…。アイツも動揺するだろう。」



私の手前言いにくそうに視線を落とした。



「こんなことって？何かあったんですか？」



キョトンと首をかしげ藤堂先輩を見上げる如月さんはとても愛らしかった。



如月さん……私の事知らないのかな………？



「花蓮君が結婚しちゃうんだ。ショックを隠しきれないだろう。」


「えっ？ソレって噂でしょ？真田先輩が直人先輩以外の人と結婚するわけないですもん。」



如月さんはさも当然かのようにケラケラと笑った。
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