【一話完結×短編集】ビター&スィート
天宮は別のクラスだけど
同じ委員で
それなりに仲が良くて…
でも…
「…ごめん」
「っ…誰か…好きな人がいるの?」
今にも泣きそうに
目に涙を浮かべ
ジッと見つめられる
「いや…いねぇ…けど」
「じゃあ…」
「ごめん…
付き合うとか…そういう事考えれねぇ」
「…わかった
でも…これだけは受け取って」
そう言うと
俺に無理やりチョコを押し付け
天宮は走って行った
どうすりゃいいんだ…
無理やり渡されたチョコを握り
じっと眺めたまま…
俺は暫く立ち尽くした