【一話完結×短編集】ビター&スィート
翌朝、アキトと登校しながら
気は重くなるばかりで…
「はぁ…」
何度目かわからないため息をついた
「おっまえなぁ…」
呆れたように俺を見るアキト
「…何だよ」
「チョコ貰って、告られて…
いくら断ったとは言え
そこまで落ち込む必要ねぇだろうが」
「俺は目立たず
平和に生きていきてぇだけだ」
「まぁな~
そりゃ引き摺るわな」
苦笑いを浮かべるアキト
そりゃあんな事がなけりゃ
俺だって有難いって思ってただろうよ
俺はこの時
告る方がどんな気持ちになるかなんて
一度も告った事ないから
知らなかったんだ…