【一話完結×短編集】ビター&スィート

無言の空気に耐え切れず



「ごめんな…

まぁ…俺が言える事じゃねぇけど…

これからもクラスメイトとして…頼むわ」




悲痛の願いとして…

やっとの事で声を搾り出した



そんな俺の言葉に

ようやく天宮が顔を上げた



けど…俺の方が天宮を見れない




そのまま

天宮の横を通りすぎて

教室に戻ろうと足を進めた




…終わっちまった




夏休み明けてから

俺、ちゃんと天宮に

普通に接する事出来るだろうか?



いや…天宮は

ちゃんとしてくれたんだから

しなきゃなんねぇよな…




告るって…

男だって簡単じゃない



でも…伝えられて良かった



気まずくなるかもしれねぇけど



それでも…



好きだって言えて良かった




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