【一話完結×短編集】ビター&スィート
でも…




ある日



とうとうヒデくんは


私の気持ちに答えてくれたよね





「おまえには敵わない


付き合おうっか?」




その言葉に涙を流して


ただ…頷くだけしか出来なくて…





本当に、本当に


嬉しかったんだ




惚れたもん負け





その言葉通り


いつも私はヒデくんに


振り回されてたよ





いつも


ヒデくんの気持ちが見えなくて



ただ一言



“好き”



その言葉が欲しくて…





けど…



可愛くない私は素直になれなくて…




何度“別れよう?”って言ったかな?





そのたびにヒデくんは余裕そうに


「はい、はい」



そう言うだけだったね





むきになって私は



何度


「本当だからね


もう連絡もしないもん」



言ったかな?



数え切れないほど…


< 72 / 83 >

この作品をシェア

pagetop