【一話完結×短編集】ビター&スィート
後悔しても

もう遅い…



あの小さな手は

俺の手からすり抜けていった





なぁ…


本当に遅いのか?





俺…まだ…何もしてねぇよな…




どうせだ…




このまま、ここで

うだうだ言ってうだってるより…



もうダメだとしても…



俺は…




財布と鍵を握り締め


そのまま、家を飛び出した






飛行機のチケットが取れるか?とか



財布の中身はいくらだったっけ?とか



何も考えず…



浮かぶのは実維の笑顔だけ…





その顔がもう一度見れるなら…




今度こそ、何度でも言うよ




実維を想ってるって…




好きだって…




だから…



俺にも、もう一度チャンスをくれよ





バレンタインが終わるまでに…



今度は俺から…届けに行くよ



【end】
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