フレアップ!!上巻



「これ」



古谷が大きめの薄っぺらい紙を両手で俺の真ん前に突き出した。


細やかな線がいくつもの四角を作っている。どうやら紙は何かの原稿用紙のようだ。



「・・・・・・・・・?」



「熱で疲れてるよね。代わりによんであげるよ。」


冷たい笑顔で吐き捨てると、古谷は相変わらずの耳をつんざくようなトーンで原稿用紙に書かれたと思われる文章をなぞる。


「えー・・・と。上場聡介・生徒会立候補においての演説文」


・・・?は?
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