フレアップ!!上巻
くそっ!!このふざけた原稿用紙を古谷の手ごとはねのけたい。潰してしまいたい。
だが、熱で弱った今の俺はとんでもなく無力で、肩にさえ力が入らなかった。
本当になにもできない。ひたすらに天井のぶつぶつを眺めた
間もなく、古谷は陽気に走り去ってゆく。
「まぁ、楽しみにしててよ!アハハハハハハハ!!」
やがて残されたのは顔の痛みと、熱を帯びた情けない自分の姿だけになってしまった。
まずい。まずいぞ。
あんな原稿用紙を読まれてしまえば・・・
間違いなく―――――――。