フレアップ!!上巻



まるで生まれたてのような足取りで、やっと体育館に入り込む。



一人が俺を見つけると、また一人、また一人と。

何かの伝達信号のように視線が集まってゆく。


たくさんあった背中がニヤニヤした顔や、軽蔑するような顔、険しい顔に変わる。


とにかく優しい姿はそこにはなかった。



特に男子生徒たちは俺を睨みつけるような目で、とても攻撃的。


遅かったか。畜生。
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