フレアップ!!上巻



俺は苅谷に「行ってくるわ」という言葉を残し、早足に体育館へと向かった。


途中、原田と三島を見つけたので手伝わせる事にした。



二人は 勉強させろよ! とか言っていたけど、「親友を助けてくれないんですか」という言葉で三秒で説得に成功した。
お前らぬるすぎるわ。




私立青空高等学校の体育館は広いとも狭いとも言えず、なんだか微妙な広さ。

天井あたりに引っかかっているボールなんやらは眺めるたびに被る埃が増えていて、すごく可哀想にみえた。


体育館のひんやりとした空間を身にまとい、軽快に俺たちは掃除を始めた。
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