フレアップ!!上巻


そして今までの陽気なテンションではなく、真剣な重低音で唐突に水町が言ってみせた。


「さっきの会話、全部きこえてたよ。」


不思議と目を逸らす水町の姿に苅谷は動揺を隠せない



「・・・え?」


俺と苅谷の言葉が重なる。
だけど、絡み合うとは程遠く、ちょこっとだけ触れたような、そんな感じ。


「俺が苅谷をどう思ってるか、わかる?」



苅谷は困惑に困惑を繰り返し、頭がパニックになっているようで、目が泳いでいる。

だけどその目は何かを期待するような、そんな目で水町をなんとか見ている っといった感じだ。
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