あたし÷俺様王子=禁断
『痛たたたっうぅぅ……』



痛いイタイいたい。



これは下痢だっ。



あたしは、どうしても腹痛を我慢する事が出来ずに席を立ち、よれよれでトイレを目指す。



「あら、ひなちゃん。
青白い顔して、どうしたの?」


『マ、ママ、お、お腹がイ、イタイのっ……』


「あれぇ〜
今月の女の子の日が来るのはまだまだ早いし、あっ、そう言えば、夜食に出した唐揚げの鶏肉、冷蔵庫に入れてなかったかも。
でも、大丈夫よ。
最近ずっと寒かったから。
ママも食べたけど全然平気だもん♪♪」



ちょっと、何してくれてんのよママ。



なんて、激怒したい所だけど、叫んだ拍子に漏らしそうだからヤメとく。



「それじゃあ、ひなちゃん。トイレごゆっくり〜」



ああっ。
あたしに一斉に浴びせ掛けられるみんなの視線が痛すぎる。



入学式そうそう、こんな恥ずかしい思いをしなきゃいけないなんて。



ママのバカ……
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