あたし÷俺様王子＝禁断

「ひな〜
なに必死にイケメン探してんのよっ。
みんなが入学式の時にキャーキャー騒いでいた新人イケメン教師の事を思い出しただけじゃん」



『あっ、そうなんだ』



てか、トイレ行ってて、そのイケメン教師とやら見てないし。
人がトイレで生地獄を味わっている間にみんなは楽しんでてズルいなっ。



「その様子じゃ、ひなもイケメン新人教師を好きになっちゃうんじゃん」



『あ、あたしはお兄ちゃん……
とか、小早川くん……
そ、そんな事よりミウはレンとでもアレしたらイイじゃん』



「ひな。
なに動揺しちゃってんの？
ってか、レンとでもって酷くね？
レンはひなの事を相変わらず好きみたいだし。
やっぱ、アタシはイケメン新人教師かな。
あっ、でも、ひなとミウには悪いけどセナ先輩も狙っちゃおうかなぁ〜」



『いゃ、別にあたしは、お兄ちゃんに早く彼女が出来たら良いなって思ってるし』



ダメだ。
今のあたしは、お兄ちゃん・小早川くん・レン
誰とも恋愛に発展しそうにない状況だよ……



「まっ、積もる恋愛話はまた後にして、もうすぐ生物の授業が始まるから理科室に移動するし」



『うん』