あたし÷俺様王子＝禁断

「一番後ろの席に座るっしょ」


『そだね』



勉強に興味のない生徒は教室の後ろの方の席に座るのがお約束なのよね。



商業科だから教室にいるのは、ほとんど女子なんだ。



『生物の先生って、どんな感じの先生かな？』


「理科の先生だから、ちょっとｦﾀ系じゃね」



『それは、化学とか物理の先生のイメージじゃん』



「ってか、理科の先生のイメージ悪すぎじゃん」


『あはは。そうだよね』



全国の理科の先生。
ゴメンナサイ。


あたしがそう心の中でつぶやいた時、教室のドアが開いた。



「キャアァァァァ♪♪♪」



教室が女の子達の歓声に席巻された瞬間、あたしは指でくるくる回していたシャーペンを落とした。