あたし÷俺様王子=禁断
『あっ、あの先生、生物の授業で……』



「んな事は制服見りゃ分かるっての。
ってかさ、学校以外で俺の事を先生と呼ぶな!!
先生なんてな職業は俺は大嫌いなんだよ。
あくまでも大人の事情で仕方なくやってるバイトに過ぎんからな」



『ゴメンナサイ……』



うぅっ。
完全に10年前の事なんて聞ける雰囲気じゃないよ。
凄い剣幕だし。


「とにかく、ストーカーみたいな真似はヤメロ。
俺はこれから女と待ち合わせしてんだから、オマエみたいなガキを相手してる暇はないんだ」


『……』



あれ、そう言えばストーカー扱いされるのって、あたし二度目だよね。
そんでもってガキって。
ガキストーカーだってさ。
あはは。



「二度とストーカーみたいなキモイ真似すんじゃねぇぞ。じゃあな」



あたしをキモイ女の子扱いして、彼は長いスライドで走り去って行った。



キモ女子認定されちゃった
あたしの青春は、これから一体どうなっちゃうの……
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