あたし÷俺様王子=禁断
雪は降りやんでいた。



でも、あたしの心の中には罪悪感が降り積もり始めている。



王子様との再会を諦めて王子様との想い出と決別したあたし。


その喪失感。



そして、王子様への一途な恋を貫いたために青春を奪われ、中学卒業間近にして男の子と付き合った経験がないの。



その焦燥感。



あたしは、ぽっかりと空いた心の隙間を埋めるために軽いキモチで恋人ごっこがしたかったんだ。



そして、恋人ごっこは約束を破った王子様への当て付けのつもりだったんだ。


真剣に告白してくれたレンに軽いキモチで抱きついてレンを利用したんだ。



それだけじゃない。



男の子の生理現象も知らずに自分でレンを刺激しておきながら、きもい・ヘンタイ・ドスケベ・カッコ悪い呼ばわりした挙げ句に大キライとまで叫んでしまった。



自分勝手な言動で大切な幼なじみのレンを傷付けてしまった。


あたしって、最低の女の子だよね……
< 26 / 226 >

この作品をシェア

pagetop