あたし÷俺様王子=禁断
あたしは、まだ雪の残っている通学路を無気力で歩いている。


今日は塾の説明会だったけど、ばっくれた。



今さら受験勉強なんてする気がしない。



昨日までは毎日、神社で王子様が現れるの待っていた。



ドキドキ感があった。



そして、レンが神社に迎えに来てくれる安心感があった。



平凡で代わり映えのしない日々は、もう戻っては来ない。



あたしは失って初めて、平凡で代わり映えのしない日々が本当は幸せだった事に気付いたんだ。



でも、もう遅いよ……





「ひなーっ
危ないー!!!」
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