あたし÷俺様王子=禁断
優しい笑顔の彼にあたしは淡い恋心を抱いた。
恐いと思っていたお兄ちゃんが優しかった。
5才の女の子もギャップには弱かった。
それが、あたしの初恋だった。
「ヒヨコの上手な育て方も教えてやった事だし、そろそろパパとママを探しにいくか」
『うん♪』
「あっ、オマエ、歩き疲れてんだろ。
おんぶしてやるぞ。
さぁ、乗れ」
あたしの目の前には大きな大きな背中。
『やったぁー♪♪』
彼は絵本に出てくる王子様のように白馬には乗っていなかったけれど、まさか王子様の背中に乗れるなんて思ってもみなかったんだ。
「ピョョピョピョー」
『きゃあぁぁぁぁぁぁ♪
ひなもびっくりしてるね。
すっごくたかくて、おもしろいねっ♪♪』
「まぁ、男の子でもヒヨコなんだから名前がひなでもイイよな」
『うん。
ひなとひなとおにいちゃんは、ずっとずっといっしょだよ♪』
「あははっ。
まぁ、そうなればイイよな」
ママとパパとはぐれて泣きじゃくっていた泣き虫なあたしはどこかに飛んで行ってしまい、いつまでもいつまでも、この楽しい時間が続けばイイのに。
あたしはそう思っていたんだ。
恐いと思っていたお兄ちゃんが優しかった。
5才の女の子もギャップには弱かった。
それが、あたしの初恋だった。
「ヒヨコの上手な育て方も教えてやった事だし、そろそろパパとママを探しにいくか」
『うん♪』
「あっ、オマエ、歩き疲れてんだろ。
おんぶしてやるぞ。
さぁ、乗れ」
あたしの目の前には大きな大きな背中。
『やったぁー♪♪』
彼は絵本に出てくる王子様のように白馬には乗っていなかったけれど、まさか王子様の背中に乗れるなんて思ってもみなかったんだ。
「ピョョピョピョー」
『きゃあぁぁぁぁぁぁ♪
ひなもびっくりしてるね。
すっごくたかくて、おもしろいねっ♪♪』
「まぁ、男の子でもヒヨコなんだから名前がひなでもイイよな」
『うん。
ひなとひなとおにいちゃんは、ずっとずっといっしょだよ♪』
「あははっ。
まぁ、そうなればイイよな」
ママとパパとはぐれて泣きじゃくっていた泣き虫なあたしはどこかに飛んで行ってしまい、いつまでもいつまでも、この楽しい時間が続けばイイのに。
あたしはそう思っていたんだ。