あたし÷俺様王子=禁断
昨日は嬉しくて眠れなかったんだっ♪



今は授業中だけど、あたしはお兄ちゃんとのバレンタインデートの事で頭がいっぱいで妄想モード全開中。



そう言えば、あたしがお兄ちゃんと初めて出逢ったのって、あたしが5才の時だったんだよね。





「ひなちゃん〜
クリスマスプレゼントは何が欲しいの?」



『ママー
うんとねぇ、おうじさまっ♪♪』



「王子様って、あのヒヨコ王子の事!?
ダメよ。
あの王子様は10年後じゃないと会えないって言ってたでしょ」



『10ねんごって、ながいの?』



「長いわよぉ〜
ひなちゃんの歳の二個分よ〜」


『うーん。
じゃあ、かっこよくて、やさしいおにいちゃんがほしいな〜』


「弟妹作りならパパにお務めを強要する口実が出来て好都合なんだけどねぇ〜
どっちにしたって、今晩仕込んだとしてもクリスマス迄には間に合わないし、いざとなったらパパにお兄ちゃんコスさせてお茶濁すから安心して」



『いってることがよくわかんないや。
でもでも、クリスマスにおにいちゃんがくるんだね。
わぁーい♪』



そして、本当にクリスマスにお兄ちゃんはお家に来てくれたんだ。



なんか事情があって、お兄ちゃんは親戚のお家に預けられていたのよってママは言っていたけど。



それから10年間のお兄ちゃんとの想い出の数々。



今から思い出して楽しまなくっちゃ〜♪



「ヒナ、チョット、コレ」



あれ、あたし、
誰かに背中をつつかれてる??
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