あたし÷俺様王子=禁断
「あっ、あの、ひな、
昨日の事……」


『レン。お互いに受験勉強頑張ろうね』



あたしはレンの言葉を遮って話しかけた。



「う、うん」



『あっ、悪いけど、当分、あたしに話しかけて来ないでね』



「あっ、うん……」



あたしを襲った事を反省している事はレンの表情から切ないぐらいに伝わってくる。



そして、襲われた事でレンの事を恨んではいない。



あたしの自己責任だと思っているから。



でも、やっぱり恐怖感と嫌悪感はある。



前みたいに仲良く話せる気分じゃないし、話せる自信も無い。


このまま中学卒業まで話さないで別々の高校に行ったら、幼なじみの二人の関係は過去の想い出として葬り去られるのかも知れない。



でも、そうなったらそうなったで仕方がないよね。



それが二人の運命だと思うから。



「おはよう〜ひな〜」



『おはよう〜ミウ〜』



そういえば、ミウとも微妙な人間関係になっているんだよね……
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