失われた時を求めて
確かにこの1ヶ月、“友達”だったから会う回数が片手で足りるくらいだし、“お試し期間”に入ってまだ日は浅いけど…俺は欲を言えば

もっと会いたい…かな?

「えっ!?」

彼女が勢いよく俺を見上げた

どうやら聞こえたらしい…

彼女の視線が痛い

「…もっと…一緒にいたいよ?それだけ」

俺はたじたじになりながら答えると歩き出した

彼女が少し微笑んだ気がした

「そっか…ありがとう」

と言って俺の左腕に自分の腕を絡ませてきた

俺は勢いよく来た彼女のせいでバランスを崩しそうになったけど持ちこたえた

彼女の顔は幸せそうに笑ってた

つられて俺も笑った

幸せだった

< 29 / 33 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop