†Dragon Guardian†

弥嘉の訳が分からないと
いう顔が引き金となり、
遂に壱加は怒涛のように
彼女をまくし立てた。


「――っ!!てめぇは俺の
守護者なんだから、つべ
こべ言わずに黙ってパー
ティーに付き合っとけば
良いんだよ!!」

「まだ何も言ってません
けれども……えっ!?壱加
も行けるのですか?」


壱加の申し出に対し実に
冷静に切り返したものの
後半の言葉を聞くなり、
弥嘉は驚きのあまり目を
見開いた。


「……弥嘉が行くなら」


壱加は弱々しくぽつりと
一言だけ呟いた。

それを聞いて、ようやく
彼女は壱加の不審な言動
に納得がいった。


「ああ、それでわざわざ
こちらまで来てくださっ
たのですね?有難うござ
います。是非一緒に行き
ましょうね?」

「……………お、おう」


弥嘉があまりにも穏やか
に微笑んだため、壱加は
顔だけに止まらず耳まで
真っ赤に染め上げた。
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