†Dragon Guardian†
――桜の蕾が次第に綻び
始めたころ、船上の宴が
華やかに幕を開けた――
「こ……このような所で
行われるのですか!?」
弥嘉は、ゆうに100万人は
収集できそうな3階構造で
白塗りの豪華客船を眺め
ながら、暫し呆気に取ら
れていた。
「そうだよ☆驚いた?」
それに対して、耀はイタ
ズラっ子のような笑みを
浮かべて弥嘉の顔を覗き
こんだ。
「はい、かつてない程」
弥嘉は尚も驚きを隠しも
せずに小さく呟いた。
「……………マジかよ」
弥嘉ほどには態度に出て
いないが、壱加も同様に
驚きのあまり漆黒の目を
大きく見開いていた。
「へへっ!!流石の壱加も
驚いてるねぇ~☆」
それを見ていた耀は益々
気分を良くして、まるで
自分のことのように誇ら
しげに笑ってみせた。