†Dragon Guardian†
「それにしても、なんで
これを着なければならな
いのかしら……嫌だわ」
耀の言葉を遮るように、
翠は自身の姿を見ながら
溜め息をついた。
「そうですか?翠さんが
仰るほど、変ではないと
思うのですが?」
弥嘉は、首を傾げながら
再度制服を眺めた。
白地のセーラー服に黒い
ラインが、襟と肩から袖,
胸から腹にかけての部分
に2本ずつと、スカートの
裾とロングブーツの上部
にあしらわれている。
また胸には白いスカーフ
が小さく結ばれている。
白ブーツはヒールが高く
ないが、全体的に細めに
作られているため両足が
非常に綺麗に見える造り
となっている。
「色が白い弥嘉ちゃんは
ともかく私の肌って若干
黄色っぽいでしょ?そう
すると制服の白色が妙に
浮き出て見えるのよ」
一通り制服を眺めた後も
未だに疑問符を浮かべる
弥嘉に、翠は苦笑を漏ら
しながら答えた。
それを聞いた途端弥嘉は
ばつが悪くなりとにかく
謝ろうと口を開いた。
「あっ……あのっ……」
すると、翠は自身の唇に
人差し指をあてて無言で
弥嘉を黙らせた。