†Dragon Guardian†
心無い罵声に段々と俯き
始めた弥嘉だが、男性が
無言で彼女の背中を叩き
励ますと次第に顔を綻ば
せていった。
「何か一つでも手掛かり
あれば見つけやすいんだ
ろうけど、彼相手じゃGPS
すらも使えないから八方
塞がりだよ」
「…………………GPS!?」
男性の何気ない呟きが、
弥嘉の中で引っかかる。
―――GPS機能があれば、
便利なのですがね―――
―――<dragon eyes>さえ
あれば、一発……―――
先日の高校襲撃の様子が
弥嘉の頭に駆け巡った。
『もしかすると、私の目
を使う時がきたのかもし
れませんっ!!』
弥嘉はそう考えるや否や
顔を上げて周囲を見渡し
始めていた。
突然のその行動に男性は
怪訝な顔をした。