†Dragon Guardian†
「突然どうしたの?」
未だに弥嘉の行動が理解
出来ない男性は、思わず
彼女に訊ねた。
すると彼女は男性に振り向きつつ返答した。
「もしかすると、壱加様
を見つけることが出来る
かもしれません」
「えぇぇぇっ!?」
男性は驚きのあまりに、
素っ頓狂な声をあげた。
「だって君……A班からは
何も情報は入っていない
んだよ?なのにどうして
彼の居場所が分かる?」
男性は尚も言葉を続けて
いたが、弥嘉の耳に届く
ことはなかった。
***
『壱加様、壱加様!!一体
どちらにいらっしゃるの
でしょうか?』
弥嘉は懸命に周囲を見て
みたものの特に変わった
ところは見当たらない。
時間だけが無情にも過ぎ
去っていった。
『――――壱加様っ!!』
弥嘉は感極まって思わず
彼の名を心の中で叫ぶ。