†Dragon Guardian†
弥嘉の剣幕に気圧された
男達は言葉に詰まったが
暫くすると次第に勢いを
取り戻し始めた。
「……捕まってる分際で
生意気な口きいてんじゃ
ね―ぞ、ガキがっ!!」
「もうさ~いっそのこと
ここでしちゃえば~?」
「ははっ!!ある意味見物
かもしんね―な!!」
下品な笑い声と罵声が、
弥嘉と壱加の双方の耳に
嫌なくらい響いていた。
すると弥嘉は少し困った
ような顔を見せながら、
徐に口を開いた。
「流石に皆様の前でお見
苦しいところを見せるの
は忍びません。それに、
ここは昔は火薬庫でした
よね?このような水気の
ない所で下手に水分が残
っていますと、余計に怪
しまれると思いますが」
「はっ!!ここまで人気の
ねぇ所を誰が怪しむ!?」
男の1人が弥嘉を小馬鹿に
すると、彼女は不自然な
くらい微笑んで言った。
「確か先日この近辺で、
“原因不明”の爆発事故
が発生したらしく警察が
周辺を徹底的に捜査して
いるそうですよ?」
それを聞いた途端男達は
顔を青ざめ言葉を失う。