美人薄命


シャワーを浴び、さっきよりスッキリすると昨日の謙太との事が思い出させる。

二日酔いの頭痛と昨日着ていた白いワンピースが現実だったことを実感させた。


「シャワーありがと。」


「ご飯食べれる?食べたら買い物でも行かない?」


テーブルの上にはご飯とお味噌汁に卵焼き、焼き魚。
温かい家庭料理が目の前にあってなんだか私は泣きそうになる。

「豪華ー。」


「このくらい普通でしょ。」


「嫁に来ないか?」


「断る。」


「2日間で2回振られたぁぁ!」


「ご愁傷様。」




なんて冗談を言いながら私たちはご飯を食べた。
明日香が居て良かった。
私ちゃんと笑えてる。
男に振られたくらいで落ち込んでられないもんね。


28歳、独身。彼氏なし。
渡瀬ミト、また一つたくましくなりました。





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