美人薄命
サンドウィッチも食べ終わり、コーヒーを飲む。
「こんにちは〜!」
「わり、客。好きにしていいから。」
そう言うと春人くんは店内へと行った。
「好きにって…居てもいいってことかな。」
手持ち無沙汰を感じて辺りを見渡すと机の上にノートがあるのに気付く。
パラパラとページをめくると、椅子の絵がいくつも描いてあった。
「意外と絵上手なんだ…」
そのまま椅子に座って一つ一つ見る。
シンプルな木製の椅子やソファー、それに合わせるようにテーブルやキャビネットなど色んな種類の家具が描かれている。
そのノートの中には不思議と生活感というか温かみがあった。