美人薄命
接客が終わり、作業場へ戻る。
「…。」
…寝てる。
口なんか半開きで、うたた寝というより爆睡。
何でこんな無防備なんだ?
膝にある開いてるノートに気付く。
起こさないようにノート取り、代わりにジャケットを掛けた。
…つうか、何で起こさないようにしてんだ?
服まで掛けて。
「はぁ…。」
こいつと関わると調子狂う。
けど居心地は良かった。
安心しきった幸せそうな顔で寝ている女を横に、俺はノートに新しく椅子を書き加えていく。