美人薄命
結果、撃沈…。
「うーん。パッとしないんだよなぁ。確実にいけるっていう確信がないと。」
などと言われ、結局もう一度企画を練り直しすことになった。
企画内容の理解は得られたみたいだけど、何かが足りないらしい…。
「何かってなんなのよ…。」
休憩室で意気消沈していると上司がやってくる。
「渡瀬。」
「はい。」
「何が原因か判るか?」
「…いえ。」
プレゼンでも具体的な話はされなかったし、自信のある内容になっていたから答えられなかった。
「原因はお前だ。」
「え…。」
「内容は悪くなかった。まぁ大きなインパクトはなかったが、それだけが原因じゃない。
渡瀬、お前は何を思ってプレゼンをした?自信を持ってやれたか?」
「…。」
「何で企画書の提出だけじゃなくプレゼン形式でやるか判るか?
書面では伝わらない熱意や自信が見えるからだ。」
「全て渡瀬が原因って訳じゃない。結果は変わらなかったかもしれんからな。
だが、リーダーのお前が自信を持たなきゃ誰がそれを伝える?
慎重さや丁寧さはお前の長所であり短所だ。
けどリーダーにして間違ったとは思ってない。」
そう言って上司は休憩室から出て行った。