美人薄命
相変わらず無口で無愛想だけど、たまに冗談も言うところ。
それに好きなのの話はお喋りになること。
聞いたら必ず答えてくれる。
考える時に顎髭を触る癖があることも知った。
椅子だけじゃなく家具が本当に好きなんだってことも。
一緒に過ごした時間は短いけど、彼のもつ空気は温かくて居心地が良かった。
いつまでもこうやって同じ時間が過ごせたらいいな。
「あっお礼ちゃんとしないと…」
お昼にお弁当でも…付き合ってもないのにそれはないか。
やっぱり無難にケーキかな…。
春人くんは何が嬉しいんだろ。
ボックスを見ながら考えてみるがなかなか決まらなかった。