美人薄命
久しぶりに面白いものを見た。
人間って本当にあんな顔すんだな。
「ふっ。」
陽さんの店での帰り際を思い出し思わず笑いがこぼれた。
何となく店へと足が向かう。
奥の部屋で翡翠色のマグカップにコーヒーを入れ店内へ戻り、真っ直ぐ椅子に向かい腰掛ける。
そのままコーヒーの香りを感じながら目を閉じた。
どのくらいの時間が経ったか知らないが、コーヒーを飲み干すと一緒に持ってきていたノートに何かを書き込んでいった。